電子部品、精密部品だけじゃない Ⅵ
この度、三菱一号館美術館様、森絵画保存修復工房様により絵画検証への撮影協力の機会をいただきましたので、その様子をお届けいたします。三菱一号館美術館様所蔵のオディロン・ルドン作≪グラン・ブーケ≫(1901年)は作品寸法が約2.5m×1.6cmと非常に大きな作品になり、高所位置の撮影には高所作業車に機材を設置し、撮影いたしました。顔料が風で飛ばされてしまうこともあるパステル画になるので、通常展示ではガラスケースで作品が保護されているので、直接観るという非常に貴重な経験をさせていただきました。
Landscape Of Inspection

高所作業車と大型ステージのサイズがピッタリ合ったので、安定して設置ができ、作動距離のあるテレセントリック電動ズームレンズで、絵画との距離も問題なく、観察できました。紫外線照明での観察、光の反射をカットする偏光観察、照明を斜めから照射する側射照明での観察をおこないました。
Capture pictures
オディロン・ルドン作≪グラン・ブーケ≫(1901年) サイズ248.3×162.9cm
ルドンのパステル画作品の中で最大級の作品になるので、
事前に調査個所を決めていただき、ポイント毎に観察させていだきました。
マウスを絵にのせてみよう


左がリング照明観察で、右が紫外線観察になります。一部の赤色部分から蛍光反応が見られます。

照明を斜めから照射することで、絵画表面の微細な凹凸を強調した観察が可能になります。

右上は高さ情報を色で表現する3Dサーフェス画像です。赤色程高く、青色程低い高さを表しており、カンヴァスの凹凸と思われるとのことでした。

青色と緑色部分の高低差が40㎛、青色と白色部分の高低差が190 ㎛でした。


左がリング照明観察で、右が紫外線観察になります。一部の赤色部分から蛍光反応が見られます。

照明を斜めから照射することで、絵画表面の微細な凹凸を強調した観察が可能になります。

右上は高さ情報を色で表現する3Dサーフェス画像です。赤色程高く、青色程低い高さを表しており、カンヴァスの凹凸と思われるとのことでした。

青色と緑色部分の高低差が40㎛、青色と白色部分の高低差が190 ㎛でした。